My premium days

日々の暮らしの中で見つけた幸せや、小さな喜びを、少しずつしたためていきたいと思います。

5年経った今、打ち明けたいと思います。

今週のお題「告白します」

 

学生時代の話です。

ある夏の日、緑が鬱蒼と生い茂るキャンパス内の自転車置き場の前を歩いていた時のことでした。

とある自転車のカゴの中に、外から見ても美味しそうな雰囲気を漂わせている、マクドナルド製の袋がありました。

きっと誰かが、朝、学校に来る途中で、お昼に食べようと買ってきたものでしょう。

 

そこへ、目の前に一羽の大きなカラスが姿を現しました。

一声鳴いたのも束の間、大きな嘴で袋の取っ手をサッと挟み込み、それを咥えたまま空高く飛び立って行ってしまいました。

 

きっとその学生は休み時間になり、お腹を空かせて自転車のところへお昼ごはんを取りに来て、思ったことでしょう。

「誰が私の大切なごはんを持っていってしまったのだろう…」と。

 

私は見てしまったのです。

それは、我々が思っている以上に頭が良くなってしまったカラスの仕業です。

 

美味しい食べ物をあっという間に見抜き、素知らぬ顔をして我が物とするカラス。

知らぬ間に、人間にとって手強い存在となってしまったようです。